高松塚古墳について

奈良県明日香村にある古墳のひとつ。被葬者は不明で、白鳳時代に築造された終末期古墳と見られる円墳。

【史上に残る発見】

1970年に村人がショウガを貯蔵するための穴を掘ったところ、古い切石を発見したことがきっかけで発掘調査が始められた。1972年には石室が検出され、中から極彩色の壁画が現れた。この壁画の出現は考古学史上まれに見る大発見としてトップニュースとなり、一躍注目を集めることになった。発見された壁画は石室の東・西・北・天井の4面に四神と星座、人物像などが描かれたもの。中でも西壁の女子群像は古代衣装の彩色が鮮やかに残り、「飛鳥美人」の愛称でも親しまれ、歴史の教科書などさまざまな場所でカラー写真が紹介された。ところが、この壁画がカビの大量発生や損傷事故により発見からわずか30年の間に深刻な劣化を招く事態となる。それまでは石室を古墳内部にて保存していたが、2006年ついに石室を解体、古墳外にて修理することとなった。現在も飛鳥歴史公園内にある修理施設で保存修理が行われており、10年間の修理作業終了後は、また古墳内部へ戻す予定となっている。壁画は現在保存修理中のため通常公開されていないが、不定期で作業室の特別公開が行われる場合がある。また、古墳の隣に「高松塚壁画館」という施設が設けられており、壁画の模写や石室の模型を見学することが出来る。古墳そのものは2009年に元の形状に復元され、いつでも見学可能となった。


正式名称 高松塚古墳
被葬者 不明
所在地 高市郡 明日香村上平田
電話番号 0744-54-3340(※高松塚壁画館)
公式サイト

付帯情報

交通案内 近鉄吉野線飛鳥駅下車15分 国営飛鳥歴史公園館駐車場より徒歩道5分
MAP
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駐車場情報 国営飛鳥歴史公園館駐車場 無料 20台
車椅子による見学 可能
拝観・開館時間 自由 壁画館は9:00~16:30
見学所要時間 20分
休日・休館
料金 高松塚壁画館 大人:250円 学生:130円 小人:70円
備考